トランプ大統領命令によりDACA終了

9月5日、トランプ政権はDACA(Deferred Action for Childhood Arrival)というプログラムを6か月後に終了させる旨を発表致しました。
それに伴い、741,546人が労働許可をなくすことなります。

DACAとは、一定条件を満たしている16歳までに不法入国した子供たち(殆どの場合は両親と一緒に)に労働許可を与えるもので、2012年にオバマ元大統領が実行させた制度です。

2016年の6月までに、844,931件の申請を移民局が受け取り、741,546の労働許可を出しました。

今、この制度を存続させられるのは国会のみですが、6か月以内に国会はDACA並の法律を作りあげなければなりません。
しかし、現在税法改正の立法を何とか通そうと必死になっている中で、DACAのような制度を立法化することはかなり困難であることが予想されます。

オバマ新移民政策 ーアップデート情報6

オバマ大統領の移民政策の裁判の最終判決が本日2016年6月24日、アメリカの最高裁から下されました。

裁判官は8人おり、4対4で意見が分かれたため、過半数の賛成が得られず、残念ながら、最高裁はオバマに対して好結果を出すことができませんでした。

つまり、結果としてはオバマ大統領の敗訴という事になりました。

オバマ大統領は今朝、記者会見を開き、自分の任期内で移民を整理する政策を打ち出すことはもうない事を発表し、移民問題を次の大統領に託すと述べました。

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オバマ新移民政策 ーアップデート情報5

オバマ新移民政策 ーアップデート情報2

4月17日金曜日に連邦上訴裁判所はバラク・オバマ大統領の新しい移民政策、即ち不法滞在の移民たちに労働許可を与える政策に関して、特別公聴会を開催しました。
前回の記事で紹介したように、オバマ大統領の新移民政策は、現在、テキサスの連邦裁判官の命令によって停止されている状態です。その停止命令を取り下げ、新しい移民政策を速やかに施行することを上訴したためです。

その公聴会で司法省(オバマ側)は、テキサス州は司法権を持っていないと主張しました。アメリカ憲法上で移民に関する決定権は連邦政府に与えられた権利であって、州にはそれがなく、停止命令を出すこと自体が間違いであると議論しています。
それに対してテキサス州は、今回の移民政策を施行すれば、連邦だけで解決するものではなく、州にとっても財政的な負担が生じる事から、州の言い分も聞き入れられるべきということで反論しました。

出席していた3名の裁判官たちは、判決を出すには少し時間が必要であると判断し、今回の上訴の結果は後日発表されることとなりました。

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オバマ新移民政策 ーアップデート情報